育児・介護休業法の2025年改正のおさらい

育児・介護休業法の2025年改正のおさらい

出産や介護を理由とした離職を防ぐため、育児・介護休業法では働きやすい環境づくりに向けた改正が行われています。

育児・介護と仕事の両立を支える法律とは

育児・介護休業法は、働く人が仕事と家庭を両立できるよう制定された法律です。日本では少子高齢化や人手不足に加え、「出産」「子育て」「介護」を理由とした離職が課題となっています。
こうした背景を受け、安心して働き続けられる環境整備を目的に制度の整備が進められてきました。1991年の施行以来、社会の変化に合わせて改正が重ねられ、現在ではライフイベントと仕事を両立しやすい仕組みが整っています。

2025年4月施行の主な改正内容

2025年4月の改正では、子育てや介護と仕事の両立支援として各制度が見直されました。
まず、子の看護等休暇は対象が小学校3年生修了まで拡大され、学校行事への参加でも取得できるようになりました。所定外労働(残業免除)も対象が広がり、就学前の子どもを育てる従業員も利用しやすくなっています。
また、テレワークは子育てや介護を担う従業員への導入が職場の努力義務となり、働き方の柔軟性が高まりました。育休取得状況の公表義務は従業員300人超の職場まで拡大され、制度運用の透明性が求められています。
さらに介護離職防止措置の義務化や介護休暇の取得要件緩和により、両立支援も強化されました。育休取得率の数値目標設定も従業員100人超の職場に義務付けられています。これらの改正に伴い、職場には就業規則や勤怠管理体制の見直しなど、実務面での対応が求められています。

2025年10月施行の主な改正内容

2025年10月には、柔軟な働き方を実現するための制度も導入されました。子どもが3歳以上〜小学校就学前の従業員に対し、職場は次の制度の中から2つ以上を整備し、従業員が選べるようにする必要があります。
始業、終業時刻の変更はフレックスタイム制や時差出勤などが対象となり、勤務時間の調整がしやすくなりました。テレワーク制度は月10日以上利用可能で、原則として時間単位での利用も認められています。
また、院内保育所や事業所内保育所、ベビーシッター補助などの保育支援に加え、仕事と子育ての両立支援休暇は年10日以上取得可能となり、時間単位での利用も可能です。短時間勤務制度として1日6時間程度の勤務も整備されました。さらに3歳未満の子どもを育てる従業員への個別意向確認や説明も義務化されています。

職場に求められる対応と今後のポイント

今回の改正は制度拡充に加え、職場側の対応強化も特徴です。テレワーク導入や柔軟な働き方の整備に加え、業務フローや人員配置の見直しが必要となります。育休取得率の目標設定や公表義務への対応も求められます。
対応には一定の負担もありますが、人材確保や離職防止につながり、長期的には職員の定着や働きやすい環境づくりにもつながることが期待されています。